変形性脊椎症のリハビリトレーニング

分類

後頭骨ー環椎ー軸椎で構成される上位頸椎と、

C3-7で構成される下位頸椎で分類されます。

病態

椎間板の退行性変化が基盤とあり、その変化が周辺組織に影響を及ぼす結果、

脊髄、神経根、交感神経を刺激・圧迫してさまざまな症状を呈する。

椎間板の変性は20歳前後から生じており、修復脳に乏しい組織のため変性過程が進行すると、

椎間板膨隆、椎体後方および椎間孔周辺の骨棘形成などの変形性変化、黄色人体などの諸靭帯の変性により、

脊柱管が狭窄した結果、症状の発現にいたります。

また、椎間板や諸靭帯の脆弱性、椎間関節軟骨の変性により、頸椎の支持性が低下して異常動揺性を起こした

結果、症状の発現にいたります。

脊椎の退行性変化は下記になります。

①機能不全期…椎間板に変性が生じ、椎間関節に滑膜炎が生じる時期

②不安定期…椎間板機能は破綻し、椎間関節に変性過程が進行して不安定性が生じ、

神経絞扼症状の強い時期です。

③再安定期…骨棘や椎間関節の肥厚が生じ、脊柱官が狭窄する時期です。

原因

加齢変化、力学的負荷の蓄積(姿勢、動作)

頸椎の変性が起こりやすい部位はC3-4、C4-5、C5-6の下位頸椎で多い。

症状

椎間板の退行性変化が基盤となり、脊髄、神経根、交感神経を刺激および圧迫して様々な症状を呈する。

頚椎症による症状は、局所症状、神経根症、脊髄症に分類される。

局所症状では、頸部痛、項部痛、かたこりなどを訴えます。

神経根症では、頸部、肩、腕の疼痛、上肢への放散痛や手指のしびれ感などが主な愁訴。

上肢の筋委縮、筋力低下、知覚異常、腱反射の異常などを伴うことが多い。

脊髄症では、手指のしびれ感、手指の巧緻性障害、歩行障害、四肢の知覚異常、上肢および下肢の腱反射異常を

認めることが多いです。

リハビリ

・左右の椎間関節の関節面を整える

・胸腰筋膜の左右差を整える

・胸郭の正中化を促す

・頭部と胸郭の軸を感覚的に統合する

・他部位との運動連鎖を考慮する

合併症

・頸椎症性神経根症

・頚椎症脊髄症